2.色々な分野で起こるであろう変化
3)コミュニケーション(その2)
さて、今回はコミュニケーションに起こる変化の2回目として、動物達の不思議な生態について少し見て行きたいと思います。
先ず、昆虫や爬虫類、両生類、魚類などによく見られる擬態や保護色です。例えばタコですが、海底を移動しながら瞬時に体の色や表面の形状を周囲に合わせて行きます。これは、周囲を目で見て、「ああ、ここは灰色とブルーと濃い茶色が混じった色で、ごつごつした岩場だ。」などと頭で判断してから指令を出して体内反応を起こし、周囲に体の色や形状を合わせて変えて行く・・ などという悠長なことをしているようには見えません。動きながらどんどん変わって行きます。仮説ですが、体表細胞の中の量子と周囲の外界を構成するものの中の量子がもつれ現象で同調して得られる情報が、自動的にと言っていい仕組みで体表の変化になってしまう生態を持っているのはないでしょうか。量子もつれを追跡するレベルに私達の科学はまだ達していないので証明が不可能な仮説ですが、こうしたことが起きているとすれば、これをクォンタムなコミュニケーションの一例にしていいのではないかと思います。
もう一つ鳥や魚の群の行動があります。鳥や魚の群が瞬時に方向転換する様子やその映像をご覧になったことがあると思います。揃って泳いている多数の魚の群が、突然揃って向きを変える・・ 彼らはどんなコミュニケーションをしているのかと不思議に思いませんか。多くの個体数の群全体が一斉に方向を変えるので不思議なのですが、ひとつの研究結果として、
1.「衝突回避」仲間との距離が近い場合、ぶつからないように進行方向を変えようとする
2.「並走」仲間との距離がちょうど良い場合、距離を一定に保つために並走しようとする (速度を合わせようとする)
3.「接近」仲間との距離が遠い場合、近づこうとする
の3つのプログラムがその動物種の脳の中にあれば、この群の動きが起きるとしているものがあります。コンピュータの画面上に魚の群を描いて一匹一匹にこのプログラムを組み込んで、どれか一匹を動かすと、本物の魚の群のような動きをするそうです。しかし、自然界では全く動きを確認できない位置関係にある魚同士が同じタイミングで動いている様子が見られることから、この3つのプログラムによるとする説に反対する研究者もいるようです。私はここでもクォンタムの同時連携があるように感じてしまいます。繋がって一緒に動く仕組みがあって、この繋がりをクォンタムコミュニケーションと言っていいのではないかと思います。
加えてもう一つ、「働きアリの法則」があります。これは、働きアリの活動を良く観察していると、よく働くアリ20%、普通に働くアリ60%、怠けて働かないアリ20%に分かれると言うものです。そしてこの働きアリ達の一部をどんな比率でもいいから取り出して別の場所に移すと、その働きアリ達がまた、よく働くアリ20%、普通に働くアリ60%、怠けて働かないアリ20%に分かれるのです。彼らはどんなコミュニケーションをしているのでしょうか。「俺さっきまでたくさん働いてたから、今度はちょっと休ませてくれよ。」なんていう相談をしているとは到底思えません。何某か全体が連携してひとつになって活動する意識のようなものがあると思えてしまいます。その連携にクォンタムのレベルのコミュニケーションが存在しているのではないでしょうか。
以上、少しだけ分かりやすい事例を上げてみましたが、私達は自分達の思考法でこうした現象について考えてしまいます。しかし、宇宙のベースに全く想像の及ばない仕組み・繋がりがあって、実はそれをベースに私達も当たり前に活動していると思うのです。その仕組み・繋がりのひとつをクォンタムコミュニケーションと呼べないかと思います。そして私達もその宇宙の仕組みの上に居る訳ですから、本来積極的に使う能力を持っているのだと思います。これは人間の脳である大脳新皮質による顕在レベルの認識機能では管轄外かも知れませんが、潜在的な意識の部分では当たり前に機能して使っているもののように思えます。そうなるとコミュニケーションのありようが相当変わってしまいます。これから量子の様々な研究が進むことで、こうした新しいコミュニケーションのありようがもっと目に見えて現れて来るのではないかと思いますが、みなさんはどう感じられるでしょうか。
次回は人間に於いても、五感を超えたところでこうしたコミュニケーションが行われているのではないか、というところをもう少し考えて見たいと思います。
※『22世紀型社会に向って -日本がそのモデルになって行く-』は、週1回くらいのペースで書き足しています。バラバラした投稿になっていますが、初めから順番に読みたい方は、note のサイトを見ていただくと、頭から読める投稿にしてあります。