最近チャネリングメッセージをベースにしたコラムが増えてしまいましたが、クォンタム領域の理屈をこねくり回すのが好きな身としては、チャネリングという一種のコミュニケーションが、どんな原理で行われているのかを、少し考えてみたくなりました。
以前書いた論文「クォンタム・マネジメントのすすめ」の中のクォンタム・コミュニケーションの章で、「働きアリの法則」について書いたところを以下に転載します。
『「働きアリの法則」と言われるアリの生態があります。ひとつの巣に生息する働きアリを観察すると、良く働く働きあり、普通に働く働きアリ、ほとんど働かない働きアリの比率が、必ず2:4:2の比率になっているというものです。そしてこの働きアリ達の一部を取り出してべつの場所に移すと、また3種類の働きアリの比率が2:4:2に分かれるのですが、どのような組み合わせで働きアリを抜き出しても、結果は変わらないということです。そうだとしたら働きアリ達はどのようなコミュニケーションを複数集まった個体間で取っているのでしょうか。仮説ですが、視覚とか聴覚とか嗅覚とか触覚とかを超えたところで、距離の離れたところで連携する媒体によって、コミュニケーションに相当するものが行われる仕組みがあるのではないでしょうか。この媒体をクォンタムとすると、量子の相関・同調反応、クォンタム・トランスポーテーションと呼ばれるような現象を用いたコミュニケーションになります。心理学者のユングが示した集合無意識なども、このような原理の延長線上にあるものという気がします。
これは、関係性が付与された上で離れたところに存在するクォンタムの間で、ほぼ同時に起こるスピンなどの反応になります。離れた距離に関係なく、ほぼ同時に起こる作用です。このクォンタムの遠隔反応が、何かのコミュニケーションの媒体になっていると考えることはできないでしょうか。その前提で、関係性のあるクォンタムの繋がりをクォンタム・ネットワーク、クォンタム・ネットワークを介して行われるコミュニケーションをクォンタム・コミュニケーションと呼ぶことにします。
この働きアリで見られるコミュニケーションを、クォンタム・コミュニケーションと仮定すると、相当原始的な脳にこうした機能があるように思えます。或いは身体そのものが、個体を超えてクォンタム・コミュニケーションしているのかも知れません。クォンタムというスケール的に大変ミクロな媒体で行われる情報伝達であるため、情報量は大変大量なものが瞬時に伝達される仕組みに思えます。群れ全体がこのクォンタム・ネットワークで繋がっていて常時クォンタム・コミュニケーションが行われていると考えると、群全体がひとつの生命体のような活動になっていて、そこに意思があり、全体が機能しているということではないでしょうか。生物の世界ではこれがあたり前なのですが、大脳新皮質が発達した人類では、個の意識活動ばかりが認識される状態になっているのでしょう。』
クォンタムの中にはグラビトンのように余剰次元にまで飛び出しているものもあります。そうしたクォンタムがコミュニケーションの媒体になるとすれば、高次の宇宙の存在とも瞬時にクォンタムの波動交流ができることになります。こうしたクォンタム領域のコミュニケーションは、意識に上らないところでは、常時あたり前に行われているものだと思うのです。アリに限らず宇宙の中の存在は、あたり前にそれを行っているのだと思います。もしそうした波動交流の情報を、私たちが使う言葉に翻訳できる能力を持てれば、チャネリングは可能ということにならないでしょうか。それにはやはりコツを掴んで練習する必要があるのでしょうが、先ずは素直に受け入れ、信じることが大切なのだと思います。