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『22世紀型社会に向って -日本がそのモデルになって行く-』(9回目)

1.今世の中で起きていること、進む方向

1)22世紀に向って変えて行くこと

【パラダイムシフト】(その3)

 前回最後に量子もつれの拡大解釈として「みんな繋がっている。宇宙中と同時に連携して動く仕組を私達自身が無限に内包している。」と書きましたが、これだけ聞いてもナンノコッチャでしょう。最近の研究では量子の集合体の間でも量子もつれが起こることが確認されているようです。宇宙の起源を考えれば、ペア化しているクォンタムはそこら中に無限にある訳で、私達の体の中でも、体の中と外のものとの間でも、遠い宇宙の彼方でも、「量子もつれ」という同時現象は無数に起きているはずです。

 宇宙とは本来そうしたミクロの同時反応で繋がって動いていて、私達はその本当に限られた一部の断面だけを切り取って、それが世界だと思い込んで生きているのではないでしょうか。空想物語のように聞こえるかもしれませんが、東京大学カブリ数物連携宇宙機構機構長の大栗博司博士の研究チームが発表した論文では、宇宙の最外層には宇宙のあらゆるデータの書かれた層があり、その情報と量子もつれによってできたホログラフィックな像が私達であり、私達の世界だと考察されています。最先端の学術世界でこんな研究が発表されている訳です。私達の現実は、実は宇宙的メタバースだ! というような世界観ですね。

 私達は世界には何もない入れ物のような空間があって、その中に私が居たり、あなたが居たり、ビルがあったり、山があったり、それらのものが個別にバラバラ存在していると、当たり前に思って生活していますが、宇宙にはクォンタム、更にそれを形作っている「超ひも」という振動エネルギー体のないところはありません。空間もそうしたエネルギーで埋め尽くされている訳です。そしてこのエネルギー間には、もつれのような同時現象が距離に関係なく常時起きていて、それで宇宙は成り立っている、そんな風に思えてなりません。

 言葉にすれば「宇宙中がいつも繋がって同時に動いている。」ということです。これが宇宙の姿なら、私達の日頃のものの捉え方、考え方も見直した方がいいことが色々出てくると思うんです。それが新しいパラダイムになるのではないかと・・

 最近、植物達が彼等の方法でコミュニケーションして助け合って生きていることが分かってきました。そうだとしたら、木の切り方にも配慮は必要なはずです。個別のモノとしては扱えないと思うんです。同じ料理でも心の込め方で味が変わったりします。そこには物質としての調味料の加減だとか、火加減だけでは説明できないもっとミクロな連携反応があるのではないでしょうか。「物質サイエンス」の世の中になってから、私達はそうした大切なことをたくさん忘れてしまったような気がします。「物質サイエンス」を踏まえて更にその先に進むこれからの時代に、よりミクロなサイエンスが色々な提案をしてくれるように思います。「クォンタムサイエンス」をもっともっと当たり前に、身近に、生活の中に取り込んで行けないでしょうか。

 という訳で、また次回に続けたいと思います。

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