に投稿

『風の時代を行く』客観性から主観性へ(バーチャルリアリティ?)

~実在とバーチャルリアリティのはざまで~

客観性から主観性へ(バーチャルリアリティ?)

 「風の時代」のひとつのパラダイムを考えて「自分軸」がそれに繫がると思いました。それについて書こうとしたら、これまで3回「客観性」とか「比べっこ」について書くことになってしまいました。

 「自分軸」はやっぱり「客観性」よりは「主観性」を重視して行くことだと思うのですが、この辺で「風の時代を行く」のサプテーマにしている「実在とバーチャルリアリティのはざまで」について少し書いて見たくなりました。このシリーズの3回目に書いた「みんな何を見ているの?」の続きのような感じになるので、少し長くなりますがもう一度その部分を見てみます。

—————————————

 実は私達が捉えている世界は、何に限らず私達がそれぞれの知覚能力で捉えた情報を、私達の内側で解析して描いている像に他になりません。そしてその像は私達の内側にあります。外側ではありません。この内側に描き上げている固有の像の世界から、私達は生まれてから死ぬまで一歩も出ることなく過ごしているのです。それがみんなに共通の客観的な世界だと信じて!

 結構強烈なことを書いてしまいましたが、皆様はどう思われるでしょうか。飽くまでも個人的な見方なんですが、私達は自分で捉えて解析して、自分でそれを描いた世界の中で生きていることを腹落ちさせることがとても大切だと思うんです。「風の時代」「自分軸の時代」はそれが求められると。

 これからの時代は、この客観的と思い込んでいる視点に、もう一度これは自分独自の視点なんじゃない!と念押しをしていくこと(一種のメタ認知)が必要になると思います。自分自身の視点、すなわち主観的な視点を重視して生きて行くことが大切だと思うのですが・・・

—————————————

 哲学者のカントは、世界に本当に存在しているものを「実在」としました。これは古代ギリシャのプラトンが語った「イデア」に近いもののように思います。私達には「実在」を「実在」のまま、そのまま捉えることができません。私達の存在、ものを捉える能力があまりに限定的だからです。私達が持っている認識能力、知覚能力を使って「実在」を捉えて描いた世界が「現象」になります。私達は本当に存在している「実在」世界を遥かに巨視的に捉えることしかできません。遥かーーに巨視的にです。そしてその捉え方は人それぞれです。存在の数だけその存在が捉えた「現象」の世界が生まれます。これが世界の在りようです。

 科学者は科学的方法で「実在」に迫る努力を続けています。特に物理学がそれをストレートにやっている学問になるのかなと思います。その物理学が今のところ一番「実在」に近づいたと思える理論が「超ひも理論」です。存在を作っているものをミクロにミクロに見て行ったら、今のところ「超ひも」に行き着いているという感じです。「超ひも」がどういうものかという説明はここでは控えますが、宇宙を作っている最ミクロの不連続な構成単位として「超ひも」というものを想定すると、宇宙の様々な現象を全てこの「超ひも」を使って説明できる理論になります。

 「超ひも」というものを私達は見ることはできません。それは、プランクスケールという10のマイナス35乗メートル以下の世界だからです。その「超ひも」が宇宙を構成している究極の単位だということは、宇宙にあるものは全て、宇宙で起こっていることは全て「超ひも」の活動の集まりになります。だから「超ひも」が本当に究極の構成単位なら、その活動の世界を「実在」と言っていいのかなと思います。

 その「超ひも」の世界、「実在」を私達は巨視的に、極めてアバウトに、人それぞれに「現象」として捉える訳です。それでも私が捉えている「現象」世界と、あなたが捉えている「現象」世界は、かなり似たものだと思います。その似たもの対して、私達は同じということにしようという暗黙のルールを作って生きています。これが「客観性」というルールです。これが無いと人と何を話しても通じ合うことが困難で、疲れてやっていられなくなります。コミュニケーションがほとんど成立しなくなると言う感じです。何事に付けやっていられなくなっては困るので、普段私達は客観性の軸を持って活動しています。

 でもちょっとそれが行き過ぎて、みんな同じように品質管理して、規格品を製造するような教育が続いて来ました。ここに来て、最近の若い人達は宇宙的な流れでそれに合わない変化をし始めたようです。もう「風の時代」を先取りして生まれてきている一部の若い人達には、明治時代から続いている現代の教育は合うはずがありません。この宇宙スケールの変化はどんどん進んで行きます。

 教育は少しずつ変わって行く動きが見られますが、これまでに既に育ってしまっている大人達の方が、宇宙の流れ、「風の時代」の流れについて行けないミスマッチがこれから増えて来るでしょう。

 世界はあくまでも自分が捉えている「現象」なんだと分かったら、それは全部自分、自分の内側なんです。そんな一人ひとりが「実在」を捉えてその人なりに描いている「現象」の世界を「バーチャルリアリティ」と呼び変えてもいいと思います。私は本当にその「バーチャルリアリティ」が、私達が普段捉えている世界なんだと思っています。もしその中で人と喧嘩をしたら、それは自分の中でやっている独り相撲の喧嘩になります。

 だからひとり相撲の喧嘩、イライラなんかもう止めて、自分のバーチャルな世界で、みんなもっと自由に遊んでいい訳です。今あなたが見ているのは「現象」というバーチャルリアリティ、そんな風に思えると世界は一変します。そんな視点を持つことが、既に育ってしまった大人達に今求められているような気がします。

 イライラも悩みもみんなあなたのバーチャルリアリティでやっているひとり相撲。もうそれやめて、風になって舞いましょう!

 今回は、書いていたらかなり支離滅裂な展開になってしまいました。少しずつ補足して行けたらと思います。

Follow me!