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『22世紀型社会に向って -日本がそのモデルになって行く-』(16回目)

1.今 世の中で起きていること、進む方向

4)今 世の中で起きていること(その2)

 「今 世の中で起きていること」の2回目ですが、今回はこの3年間世界中を震撼してきたコロナについて少し考えてみたいと思います。全般個人的な見方になりますので、そのつもりで読んでいただきたく初めにお断りしておきます。

 先ず広域ウイルス感染というものは、地球上では時々起きるものと感じています。生物の固有種に対して起きる場合もあるだろうし、もう少し広い範囲に起きるケースもあるでしょう。今回のコロナウイルスの場合は、人類が感染対象だった訳ですが、鳥インフルエンザならこれが鳥になる訳ですね。

 そもそもウイルスとは完全な生物ではなく、半生物とか非生物とか言われたりします。一般に生物は自分で自分と同じ種族を増やしていく自己増殖することがその定義のひとつになりますが、これにはDNAとRNAという2種類の遺伝子を持って、情報をコピーしていく機能を自分の中に持っていることが必要です。ウイルスは、DNAかRNAのどちらか一方しか持っていないために、自己増殖できません。増殖するために他の生物の細胞に寄生して、その生物のDNAなりRNAを借りて自らの遺伝子をコピーして自分のコピーである子孫を増やしていく、そんな仕組みの「もの」です。

 こうしたウイルスが存在しているということは、自然界に於いてそれが必要だから存在していると思うのですが、これが広域に感染することで、私達生物の進化した遺伝情報を広域に拡散してその種族の進化を促進していく役割を担っているのではないでしょうか。ウイルスなしに進化情報がコピーされていくとしたら、生物進化にとてつもなく長い時間が掛かるため、地球の46億年という歴史の中で、私達のような高等な生物にまで進化が進むことは、確率的にありえないことのように思います。地球という生態系の中で、生物進化を促進し拡大する役割を担っている仕組みのひとつがウイルスだと思うのです。

 だから憎むべき敵ではなく、私達を支えてくれている大切な仲間だと思うべきなのですが、今回のコロナウイルスについて言えば、人工的に作られるプロセスの上に出来上がったもののようです。ウイルスを人工的に合成する技術は1990年代には相当確率されたようですが、その後も医学的にも生物学的にも研究は進み、加えて軍事兵器的な面からの研究も進んでいるようです。そうなると、必ずしも大切な仲間とは思えなくなってしまいますが、今回のウイルスは、アメリカか中国か・・どこかそういうところの研究施設から漏れ出てしまったものようです。それが意図的なものなのか、事故的なものなのか、一か所からなのか、複数のところからなのか、こうしたことは直接の関係者でないと分からないことだと思います。

 加えてワクチンの問題があります。mRNAワクチンについて言えば、ウイルス研究と合わせて大手製薬会社も参画する形で研究が進められていたと思うのですが、冷静に見ると、コロナにしても、ワクチンにしても世界中でその報道のされ方、促進のされ方が尋常ではなかった気がします。初めて使われるmRNAを使ったワクチンを、パンデミックという事態であることを理由に、こんな短期間の認可プロセスを持って世界中で接種しまくるという状況を生み出したことには、強力にそれを進める力が働いて、メディアが総動員されていたように感じます。

 私はワクチン未接種ですが、今世界では超過死亡の問題が起きていて、日本でも深刻です。異常事態で深刻なのにメディアは積極的に取り上げません。超過死亡が起きている期間から、mRNAワクチンが原因かも知れないと考えて状況を分析することは当然なことだと思うのですが、表舞台ではこれが御法度扱いになっています。ストレートな表現を用いるとSNSからも削除されるようです。ここまで来ると強い悪意を感じてしまうのですが、皆様はいかがでしょうか。

 人類史を振り返ると、新種ウイルスによる感染症の拡大は変異体や免疫抗体の形成プロセスからか、大体3年で収束している事例が多いようです。今回のウイルスが人工的なものであったにしても、概ねそんな状況に成ってきていて、私は地球生態系の方が小賢しい人間達より圧倒的にキャパが大きい! なんて感じてしまします。

 今回は、かなりアンチテーゼの立場で書いて来ましたが、最後にジンテーゼ的なニュアンスに繋げれば、これから進んでいく大きな時代転換のための人類の意識変容には、これくらい大きな事象もその気づき促進に必要なのかも知れないということです。だからこうした現実を無駄にしないで、多くの人がここから気づきを得ることを願って、今回は終わりにしたいと思います。

※『22世紀型社会に向って -日本がそのモデルになって行く-』は、週1回くらいのペースで書き足しています。バラバラした投稿になっていますが、初めから順番に読みたい方は、note のサイトを見ていただくと、頭から読める投稿にしてあります。

https://note.com/qeharmony_627/n/n1c014e6dbe0c

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『22世紀型社会に向って -日本がそのモデルになって行く-』(15回目)

1.今 世の中で起きていること、進む方向

4)今 世の中で起きていること(その1)

 前回最後に掲載した図30ですが、今色々な形で起きているテーゼとアンチテーゼの対立、二極の対立について見ていきたいと思います。

 800年周期、1,600年周期説で見れば、現代は西回り文明、西洋型文明が隆盛期から衰退期に入り、これから始まる東回り文明、東洋型文明が起こってくる端境期と言えます。しかし、これをそのままテーゼとアンチテーゼに当てはめることはできず、あくまでもこれから始まる東回り文明、東洋型文明は、ジンテーゼの位置に来るものと思えます。つまり、今起きているテーゼとアンチテーゼの二極の対立は、西回り文明、西洋型文明の流れの中でそれを衰退、終焉させるために起きているものであり、「地の時代」の中で起きていることと言ってもいいと思います。

 図に書いてあるグローバリズム、ナショナリズムの戦いについて説明すると、1200年から始まる西洋800年間の時代をそのコンセプトで表現すれば、「植民地主義」の時代だったと言えないでしょうか。その最後に出てきた植民地コンセプトがグローバリズムになるということだと思います。歴史的に見れば1400年代半ばから始まった大航海時代で植民地を拡大して行ったヨーロッパの勢力が、スペイン・ポルトガル・オランダからイギリスへと西回りに移り、長かったロンドンを中心にしたイギリス・大英帝国の時代から最後の20世紀後半は、世界の中心が更に大きく西に回ってアメリカに動きました。このアメリカをベースにして最後に行きついた植民地政策がグローバリズムであり、これに対立するナショナリズムを掲げる揺り戻し勢力との闘いで、西洋文明が終焉して行く流れになって行くように思えます。

 この話を聞いてみなさんはどう思うでしょうか? 目が点になる方も多いのではないでしょうか。現代社会の民主主義、資本主義、経済発展、経済成長と言った耳障りのいい言葉は、それを素晴らしいことと思い込ませて人々を被支配者の階層に隷属させるための道具のように思えて仕方ないのです。そしてこれを徹底的に浸透させるために一部の支配者階層によって管理されているのがメディアだと思います。洗脳するための道具と言ってもいいでしょう。これに気付いて対立するグループが、過激な活動を起こすケースが増えている昨今ではないでしょうか。

 何でも冷静に俯瞰して見る目を養って行くことが必要だと思うのですが、問題なのは、こうした問題に気づく人達のほとんどが、アンチテーゼに向かってしまうことです。これはやはり意識階層の問題だと考えられ、「地の時代」の象徴ともいえる「優越意識」にほとんどの人がいるために、比べっこして自分が正しい、相手が間違っているというポジションに自分を置いてしまうのでしょう。これではどうしても二極化の道を歩むことになってしまいます。

 ウクライナでの戦争に話を戻すと、プーチンがこの紛争に踏み切った背景は様々あると思います。そのひとつはグローバリズムの果ての姿となっている金融の問題です。第2次世界大戦終結間際の1944年にアメリカのブレトン・ウッズで開催された大戦後の国際通貨金融体制を話合う会議において、当時最も力を持つに至った国であるアメリカの米ドルを国際基軸通貨とするホワイト案が採択されました。このホワイト案では米ドルの価値を金で裏付ける金本位制が採用されました。その後敗戦国であったドイツや日本が経済発展する中で、金本位制が困難となったアメリカが1971年のニクソン・ショックによってこれを廃止し、その後基軸通貨米ドルは石油の決済通貨として基軸通貨の地位を存続して行くことになります。しかしその後石油の価値が変化して行く流れの中で、米ドルの価値を支えるものがアメリカという国の根拠のない信用以外の何物でもなくなって来ています。

 加えて1973年に変動相場制に移行してから、お金でお金を売り買いして利益を上げる為替相場に金融派生商品が加わり、これにレバレッジと言うテコの原理を持ち込んだマネーゲーム市場が、商品やサービスを売り買いする実物市場の10倍以上に拡大してしまっているのが現在の金融経済の世界です。プーチンが仕掛けた紛争は、アメリカ主導で大きく膨らんでしまった実態のない経済を、もう一度実物経済に戻そうとする動きに見えます。日本ではあまり報道されませんが、BRICSに加え中東やアフリカ諸国に米ドル離れは加速しており、世界を二分する大きさになって来ています。現時点でこれはアンチテーゼと言えるでしょう。それは米ドル覇権を終了させようと動いている側も、自分たちが優勢になることを目指しているように思えるからです。

 こうした対立が戦争にまでなってしまうのは、テーゼ側が自分たちを守ることには手段を選ばないほどの重大危機になっているということです。今本当に問われるのは、こうした対立の先に、これからどういう金融経済システムをジンテーゼとして作っていくのかであり、それは金融経済だけでなく、国家というものの在り方の見直しにも繋がって行くことになるでしょう。

 今回は金融経済の話がかなり長くなってしまいました。もう一度視点を整理して、次回に続けたいと思います。

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『22世紀型社会に向って -日本がそのモデルになって行く-』(14回目)

1.今 世の中で起きていること、進む方向

3)歴史の進み方

 これまで述べて来た時代の周期説には、何となくこれからの時代のありようが感じられると思うのですが、短い周期、長い周期が色々重なって大きな変わり目を迎えている今、そうしたものが統合されて色々な周期を踏まえた新しい時代が始まるのだと思います。

 これに対して、色々な意味で社会の専門家の立場で、現代社会の情勢から歴史的な考察も踏まえて、帰納法や演繹法で論理的にこれからの世の中を論じている方が多く見られます。肩書も立派な方が多く、それぞれの視点でなるほどと思われる説を展開されていて、その自説が正しいという自信に満ちている方多いように思います。しかし、今起きている時代転換は、短い周期だけでなく極めて長い周期の転換も同時進行しているために、論理的思考だけでは掴みようのない大きな変化が起きつつあると思えるのです。

 少し前にVUCAという言葉をよく耳にしましたが、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)という4つの単語の頭文字をとってVUCAワールド、もしくはVUCAの時代と言われ、目まぐるしく変転する予測困難な状況を意味します。そうした視点が出てくることも、これまでの歴史的検証を踏まえた未来予測と言ったやり方が困難な時代を迎えている証左だと思うのです。

 一方で歴史の進展を弁証法的に捉えるヘーゲルの歴史哲学は、振り返って見れば様々な歴史的な動きに当てはまるように思えます。弁証法とは、ひとつの命題(テーゼ)が主流になると、これに対立するする命題(アンチテーゼ)が生まれ、テーゼとアンチテーゼの間の対立・論争から新たな命題(ジンテーゼ)が形成されて行くというものです。これを歴史に当てはめると、ひとつの体制が続くとこれに対立する活動が生まれ、その対立を通して次なる新しい体制が生まれ、こうした動きが繰り返されて時代が進んで行くということになります。実際の歴史がこのように進んで来ている場合が多いと言えます。

 改めて今この時代に世の中で起きていることに目を向けると、色々な二極対立が思い浮かびます。例えば今ウクライナで起きている戦争を見ると、これまでの世界の主流である欧米的な価値観を更に広げようとする体制と、こうした世界観に反発する動きとの対立に思えます。前者がテーゼ、後者がアンチテーゼになるでしょう。特に第2次世界大戦後、そして東西冷戦終結後に続いてきた欧米型の世界展開であるグローバリズムの行き過ぎた弊害が地球規模で目立って来たことから、これに対立するアンチテーゼが出てきているのだと思います。

 図30に象徴的な部分を示したこの多岐にわたる現代社会のテーゼ・アンチテーゼの対立は、じっくり見て行く必要のあるテーマだと思うので、次回少し掘り下げたいと思います。

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『22世紀型社会に向って -日本がそのモデルになって行く-』(13回目)

『22世紀型社会に向って -日本がそのモデルになって行く-』(13回目)

2)時代の周期(その2)

 さて、「風の時代」と「水瓶座の時代」ということで、「風の時代」について言えば「地の時代」から移行して間もないと言うことになります。その時代特性は以前にも示した図6のように語ることができます。所有→共有、モノ・お金→情報・体験、学歴・地位・肩書→能力・できること、ヒエラルキー→フラット、努力・根性→得意・やりたい、知識・記憶→感性・直観、他人軸→自分軸、見えるもの→見えないもの・・ 何となく伝わると思いますが、既にこうした変化を何某か感じている方も多いでしょう。「地の時代」は、やはり私が育った昭和の価値観のような側面が強いと思うのですが、これからは風のエレメントということで、軽く固定されずに流動する感覚が社会の至るところに現れてくるものと思います。そして、それは前章で説明してきたパラダイムシフト、意識変容にも結び付いていて、客観性重視→主観性重視について言えば、他人軸→自分軸のニュアンスに近いものになります。

 水瓶座も風のエレメントですので、2,000年間という長いスパンで見ても、世の中の底流がこのような方向の時代になるということだと思います。「水瓶座の時代」は地球の歳差運動をベースにした時代変化になりますが、同じ歳差運動をベースにした時代周期説に800年説、1,600年説があります。歳差運動の周期25,772年を16等分すると1,611年になり、この約1,600年とその半分の800年が時代の周期の単位になるという説です。「文明周期800年説」を唱えているのは村山節さんですが、6,000年以上の人類史を均等に一直線上にプトッロした年表を作ったところ、800年毎に東洋の時代と西洋の時代が入れ替わっていることに気づいたと言うものです。図26に示した通りです。

 同様の流れを歳差運動から読み解いているのが千賀一生さんの「ガイアの法則」になります。歳差運動一周の16分の1の約1,600年がひとつの文明のサイクルになるというもので、その1,600年間の前半の800年間が隆盛期、後半の800年間が衰退期になると言われています。そしてこの文明サイクルには、東回りの文明サイクルと西回りの文明サイクルがあって、ふたつのサイクルが800年ずれているために隆盛期だけ見ると、東回り文明と西回り文明が800年毎に入れ替わっていることになります。東回り周り文明を東洋の時代、西回り文明を西洋の時代とすると、村山先生の説に丁度符合します。そして千賀先生の「ガイアの法測」では、歳差運動一周の16分の1である1,600年毎の文明の中心地が、経度にして22.5度ずつ動いて行くのですが、この22.5度は1周360度の16分の1になります。そうした歳差運動に伴う文明推移の法則性を、歴史的検証を踏まえて説いています。東回りサイクルでは東に22.5度動き、西回りサイクルでは西に22.5度動いています。西暦1200年から2000年までの直近の800年間の隆盛期は西回り文明サイクル(西洋文明)で、その中心地は経度0度のロンドンでした。そして「ガイアの法則」に則れば、これからの800年は隆盛期が東回りの東洋の時代であり、その中心地は東経135度の日本の標準時、明石・淡路島の辺りになると予測されるのです。

 これは、宇宙の星々と歳差運動による地球との位置関係から来る、地球のエネルギー分布の変化によるだと思います。長い歴史が実際にそう動いて来ている以上、私達の人為的な活動でどうこうなるという話ではないと思うのです。東西で言えばこれからどんどん東洋の時代の色彩が強くなって行くと思うのですが、西洋の時代と東洋の時代を比較すると、丁度図6の「地の時代」「風の時代」の違いがしっくりくるように感じます。これは、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教に代表される一神教の世界観と、インド思想や仏教に代表される輪廻転生をベースにした世界観との違いのようにも感じられます。好むと好まざるとにかかわらず、宇宙の運航による星の位置関係や地球の回転運動によるガイアの法則から、こうした流れになって行くと考えることを、非科学的と言ってしまえるでしょうか。今の学校教育では非科学的と言って相手にしないかも知れませんが、私には、それは物質サイエンスという古いパラダイムにしがみついている現代教育の限界に思えます。色々な方向からいま世の中で起きていることを多角的に捉えて、総合的に、統合的にこれからの時代に向った活動を進めて行くことが求められていると思います。なかなか一般の人達には通じない話になっていますが、懲りずにこの先も続けたいと思います。

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